介護事務(ケアクラーク)の仕事内容とは?

介護事務の仕事内容
介護事務に興味はあるけど、一体どんな仕事をしているんだろう?

と、疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

いくら興味があっても、何も知らずに転職して、後々「こんなはずじゃなかった!」と後悔するなんてイヤですよね。

せっかくの転職を失敗に終わらせないためにも、仕事内容についてはある程度知っておかなければいけません。

そこで今回は、現役スタッフである筆者が『介護事務の仕事内容』について徹底解説していきます。

また、1日のスケジュールや仕事で求められるスキルについても言及していますので、これから目指す方はぜひ参考にしてみて下さい。

それでは、一緒にみていきましょう!

介護事務とは?

仕事の中心は『レセプト作成』

介護事務とは、その名の通り”介護施設で働く事務員”のこと。

業務のメインは、介護報酬を保険者に請求する『介護報酬請求業務(レセプト作成)』です。

介護報酬請求業務とは
介護施設で、利用者さんに提供したサービス費用の9割を市町村(国保連合会)に請求する業務のこと。

他にも受付業務やサポート業務をおこない、介護現場をデスクワークで支え、円滑なサービス提供に欠かせない役割を担っています。

 

働ける職場、勤務先

働ける職場には、以下のような施設があります。

①介護付き有料老人ホーム

24時間介護スタッフが常駐し、食事な入浴など生活全般をサポートする高齢者向け居住施設。

②訪問介護事業所

介護福祉士(ケアワーカー)や訪問介護員(ホームヘルパー)が、介護の必要な方の自宅に訪問し、日常生活を援助する事業所。

③病院

介護予防のリハビリ、訪問診療などのサポート・サービス提供や、介護施設を併設している医療機関。

④デイサービス

食事や入浴など、生活機能向上のための機能訓練などを日帰りで提供する通所介護施設。

 

他にも活躍できる場所はたくさんあるよ!施設によってサービス内容は若干違うけど、基本的な仕事内容は全て一緒です。

グループホーム、訪問看護事業所、居宅介護支援事業所、介護老人福祉施設、介護老人保健施設、福祉用具貸与事業所など

介護事務の仕事内容とは?基本的な4つの業務を徹底解説!

介護事務の仕事内容

介護事務の仕事を細かく分けると、以下の4つがあります。

①介護報酬請求業務

先述した通り、特に業務の根幹となるのが『介護報酬請求業務』です。

現在の介護保険制度では、利用者がサービス費用の1割を負担し、残りの9割をサービス事業者が市町村(国保連合会)に請求する仕組みになっています。そうすることで、介護保険からサービス事業者に毎月報酬が支払われるのです。

その請求のために作成するのが『介護給付費明細書』、通称介護レセプトと言います。

そして、この介護レセプトを作成し、保険者へ請求する一連の作業を『介護報酬請求業務』と呼ぶのです。

レセプトの内容に誤りがあると、介護報酬が正しく支払われないなど、施設の経営にも悪影響を及ぼしかねません。

そのため、介護事務スタッフには、正確かつ迅速に”介護レセプトを作成できる能力”が求められます。

介護事務に求められる能力 − パソコンスキルは必須なのか?

2020.03.30

 

②受付や会計

介護事務の仕事は、レセプトの作成だけではありません。

介護施設に訪れた新規利用者の受付、サービス案内や入所手続きの説明、さらには利用者から自己負担金の受取りなども行います。

どんな職種でも共通して言えることですが、受付の果たす役割は重要です。とりわけ介護施設を訪れる利用者には年配の方が多いので、普段若い人と話すとき以上に丁寧な対応が求められます。

特に電話でのやり取りは、相手の顔や表情が見えないぶん、直接会って話すよりコミュニケーションが難しいです。

言葉遣いはもちろん、ちょっとした言い方一つにも気を配りながら、常に相手の目線に立った応対を心がけましょう。

 

③手続きや問い合わせ

介護事務スタッフにとって、ケアマネジャーのサポートも重要な仕事の一つです。

例えば、介護サービスの利用希望者に代わって、市町村に要介護認定の申請手続きを行ったり、介護保険の受給資格を確認したり、あるいはサービスが正しく行われているのかを管理するための書類を作成したり・・・。

さまざまな事務作業を行い、利用者や関連機関と連携を取りながら、事務所の窓口として運営のサポートを行います。

介護保険制度を理解し、その道のプロとして給付管理をこなす介護事務員の存在は、訪問やケアプラン作成で忙しいケアマネジャーの心強い味方だと言えるでしょう。

 

④その他事務全般

介護サービスは、医療機関や福祉用具レンタルなど、他の関連事業者との関係があって初めて成り立ちます。

そのため、事業者やスタッフ間の連絡調整、各事業所から届く書類の取りまとめなど、一般のオフィスワークも重要な仕事になります。

他にも、人員の少ない事業所の場合、必要な備品を発注したり、給料計算などの勤怠管理をおこなったりするところもあるようです。

密着!介護事務スタッフの1日の流れ

介護事務の一日のスケジュール

毎日のスケジュールは、勤務先によっても多少異なりますが、仕事内容にさほど大きな違いはありません。

ここでは、都内某所にある『訪問介護事業所(ホームヘルプサービス)』で働くスタッフの1日を紹介します。

 

AM8:50【出勤】

同僚に明るく挨拶して出勤。まずはパソコンを立ち上げて、休みの連絡や同僚からの伝達事項がないかをチェックします。

 

AM9:00【予定の確認】

今日の予定など、所長やケアマネジャーと打ち合わせします。

 

AM9:10【実施報告書の整理】

ヘルパーさんたちが提供した介護サービスを記した『実施報告書』をもとに、サービス提供表に実績を記入します。

 

AM9:30【介護報酬の計算】

サービス提供表を見ながら、パソコンの専用ソフトを使って介護報酬などの計算をします。

 

AM10:25【電話応対】

介護サービスの利用希望者から、申込み・問い合わせの電話がきました。ケアマネジャーの不在時は、自分の分かる範囲で受け答えし、後から折返しの電話を入れるよう伝えます。

 

PM12:00【ヘルパーさんたちの応対】

午前中の報告を兼ね、昼食をとるヘルパーさんたちをねぎらいます。

 

PM12:40【ランチタイム】

ヘルパーさんたちの様子を見て1時間ほど昼食へ。今日は近くの喫茶店でパスタのセット。

 

PM1:50【ケアプランの打合せ】

新しい利用希望者の情報をケアマネジャーに伝え、指示を受けます。ケアマネジャーはこの後外出しました。

 

PM2:30【他事業所からの連絡】

他事業所のケアマネジャーから新しい利用者の紹介があり、事務所のケアマネジャーに取り次げるようにメモを残しておきます。

 

PM3:00【介護給付費明細書の作成】

国保連合会へ提出する請求書類を作成する、介護事務のメインになる作業。正確さとスピードが命です。

 

PM4:30【連絡業務】

サービスを終えて、都合により直帰するヘルパーさんから電話。「お疲れ様でした」とねぎらいの言葉をかけ、明日の予定を確認します。

 

PM4:40【書類の確認】

ケアマネジャーが戻り、介護報酬の請求書類をチェック。修正があれば直して国保連合会へ提出します。

 

PM5:30【帰宅】

繁忙期でなければ定時で帰宅。ちょっとお買い物してから帰る予定です。失敗も少しあったけど、明日もがんばろう!


以上、介護事務の1日のスケジュールでした!

毎月の介護給付費明細書(レセプト)の作成、レセプトの電送、サービス実施報告書の整理に加え、さらにはヘルパーさんの勤怠管理等など・・・。

ほぼ定時で帰れるものの、月末・月初の忙しい時期は日によって残業になるケースもあります。

でもその分、『私にしかできない役割を果たしている』という実感があり、充実した毎日を送れています。

最後に伝えたいこと

介護事務は、超高齢社会の日本をデスクワークで支えるお仕事です。

実際に仕事に就いてみると、書類の作成など細かい作業が多いですが、上司から「ありがとう」と声をかけられたり、利用者さんに喜んでもらえたりすると、本当にやりがいのある仕事だなぁと感じます。

あとは、色々な人と関われるのがとても楽しいですね。

そのぶん、コミュニケーションが重要で、相手の気持ちをよく考えながら行動するよう心掛けています。

また、こちらの記事では介護事務の仕事をするうえで必要とされる能力について詳しく書きました。興味のある方は併せて読んでいただくことで、より理解が深まると思いますよ。

介護事務に求められる能力 − パソコンスキルは必須なのか?

2020.03.30