ケアクラークとは − 他の資格との違いを徹底検証してみた。

ケアクラーク資格

介護事務のスキルを学ぶうえで、ケアクラークは有効な資格です。

受験資格も特にないため、介護業界への就・転職を検討している方が、一番最初に取得しやすい技能だと言えます。

さらに、学習する過程で、介護保険制度についての知識も身につくので、いざ自分やその家族が介護サービスを利用する立場になった際はとても役立ちます。

そのような背景もあり、将来介護職として働きたい初心者から、すでに現場で活躍しているケアマネやヘルパーさんまで、毎年さまざまな方が資格試験にチャレンジしているのです。

当記事では、ケアクラークの全貌について詳しく解説していきます。

また、試験合格のポイントやおすすめの勉強法なども紹介していますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

ケアクラークとは?

資格の概要

ケアクラークとは、日本医療教育財団が認定する資格の名称です。

毎年3回実施される『ケアクラーク技能認定試験』に合格すると、団体からケアクラークの称号が与えられます。

日本医療教育財団は、昭和49年に創設された歴史ある団体じゃ。ケアクラーク以外にも、医療・介護・保育に関わるたくさんの資格を認定しているぞい。

この資格を得ることで、介護事務のメイン業務である『介護報酬請求事務(レセプト作成)』のスキルが身につくだけでなく、コミュニケーションの技法や福祉全般に関する知識、基礎的な介護術などを習得できます。

ただし、ケアクラークは医師や看護師のような国家資格ではなく、あくまで民間資格の一つ。

日本の法律上、この資格がなければ介護事務の職に就けないわけではありませんが、一定のスキルを身につけた証明にはなります。

知名度も高く、業界内での評判も悪くないです。就職活動の際は、履歴書に自己アピールの材料として書くことで、未経験者でも採用される確率はグンと高まるでしょう。

そのため、

「これから介護事務として働きたい!」

「将来を考えて、介護保険の知識を身につけておきたい!」

という方は、思い切ってチャレンジしてみる価値は十分にあります。

資格取得後は、その知識とスキルを活かして、以下のような職場で働くこともできます。

有料老人ホーム、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、グループホーム、ケアハウス、介護老人保健施設、ショートステイ、老人デイサービスセンター、訪問看護ステーション、高齢者生活福祉センター、在宅介護支援センターなど

 

ケアクラークと介護事務管理士の違い

介護事務資格は、複数の団体が認定しており、それぞれ名称や受験方法も異なります。

代表的なものは以下の通り。

・介護事務管理士
・介護事務実務士
・介護報酬請求事務技能検定
・介事管理専門秘書検定
・介護保険事務管理士

受験資格や難易度に多少の違いはあるものの、内容はそこまで大きく変わりません。

迷われている方は、比較的知名度が高い『介護事務管理士』『介護事務実務士』『ケアクラーク』あたりを検討してみてはいかがでしょうか。

ちなみに、私は介護事務管理士の資格を取得しました!詳しくはこちらの記事でも書いています。

介護事務管理士とは − 他の資格との違いを徹底検証してみた。

2020.04.01

毎年受験者数が多い「介護事務管理士」と「ケアクラーク」については、比較されることも多いです。

とはいえ、介護事務のメイン業務である『介護報酬請求業務(レセプト作成)』が行えるようになる点では一緒。

どちらを選んでも良いと思います。

強いて両者の違いを述べるなら、

・試験範囲
・対応講座

この2点が大きく異なります。

 

①試験範囲の違い

出題範囲は、介護事務管理士よりもケアクラークのほうが幅広いのが特徴です。

  ケアクラーク技能認定試験 介護事務管理士技能認定試験
筆記

・コミュニケーション
・高齢者、障害者の心理
・社会福祉
・老人福祉
・地域福祉
・社会福祉援助技術
・介護概論
・介護技術
・リハビリテーション
・医学一般
・介護保険制度
・介護事務業務

・介護保険制度
・介護報酬請求の知識
・介護給付単位数の算定
・介護報酬明細書の作成
・介護用語の知識

実技 介護報酬請求事務 ・レセプト点検問題
・レセプト作成3枚

上記の表をみると、介護事務管理士では、出題範囲が『介護報酬請求事務(レセプト作成)』の知識に特化していることが分かります。

一方、ケアクラークでは、それに加えコミュニケーションや高齢者の心理、介護技術やリハビリテーションなども含まれており、より幅広い介護の知識が求められるのです。

そのため、介護事務のメイン業務であるレセプト作成のみに特化して勉強したいなら『介護事務管理士』。

それ以外の受付や施設運営など、介護業全般の勉強がしたいなら『ケアクラーク』を目指すべきでしょう。

いずれにせよ、将来自分がどのようなキャリアを積み、どのようになりたいのかをよく考えたうえで、最終的な判断をするのが良いと思います。

 

②対応講座の違い

介護事務管理士はユーキャンとソラストが対応講座、ケアクラークはニチイの対応講座となっています。

どちらも講座修了後は、自宅で試験を受けることができるため、子育て中など外出が難しい方でも受験がしやすいのが特徴です。

当時、私もどちらを取得するか迷いましたが、

・日本初の介護事務資格であること
・介護報酬についてより専門的に学べること
・通信講座の受講費が安いこと

以上の理由から、最終的に介護事務管理士を目指すことに決めました。

資格取得後、都内の有料老人ホームで働けることになり、わりと毎日楽しく仕事が出来ているので大変満足です♪

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ケアクラーク技能認定試験について

ケアクラーク技能認定試験

資格を取得する方法

先述した通り、日本医療教育財団が主催する技能認定試験に合格すると、ケアクラークの資格が与えられます。

試験は5月・9月・1月の年3回行われ、70%以上の正答率で合格。基本は『在宅受験』です。

受験制限は一切なく、どなたでもチャレンジすることができます。

試験申込みから資格取得までの流れは以下の通り。

①受験料の振込
②受験申込書の送付
③受験票の受取
④試験問題の受取
⑤試験問題・解答用紙返送
⑥結果発表
⑦合格証の受取

受験希望者は、受験料を指定の口座へ振込み、ホームページ上からダウンロードした申込書に『振込明細書』を添付したうえで本部へ郵送してください。

試験問題は、試験当日のAM中に自宅まで届くので、それを受取り、全て回答した後に返送します。

試験翌日までの消印がない解答用紙は、採点されることなくすべて不合格”になってしまうので気をつけましょう。

 

試験の概要

①試験日

年3回(5月・9月・1月)

 

②受験資格

特になし

 

③試験内容

●学科試験(択一式25問、50分)

1.人間関係(コミュニケーション)
2.高齢者・障害者の心理
3.社会福祉
4.老人福祉
5.地域福祉
6.社会福祉援助技術(ソーシャルワーク)
7.介護概論
8.介護技術、障害形態別介護技術
9.リハビリテーション
10.医学一般
11.介護保険制度
12.介護事務業務

●実技試験(2問、60分)

介護給付費明細書の作成(居宅・施設)

 

④合格基準

学科、実技ともに得点率70%以上

 

⑤合格率

毎年70%程度

 

⑥合格発表

試験日から約1ヶ月後に郵送にて通知

 

⑦受験費用

6,900円(税込)

 

⑧受験会場

在宅

 

過去問

以下、過去に試験で出題された問題の一部です。

学科

過去問①
次の文章のうち正しいものはどれですか。

(1)介護予備軍である要支援者においても予防給付としてサービスが設けられている。

(2)施設サービスにおいても介護予防サービスが設定されている。

(3)地域密着型通所介護における1級地の1単位あたりの単価は10.90円である。

(4)介護療養型医療施設については、2025年3月末に廃止期限が延長されている。

過去問②
次の文章のうち正しいものはどれですか。

(1)介護報酬の請求はサービス提供月の翌月10日までに国保連合会に提出し、サービス提供月の翌月末にサービス提供事業所等に対して支払いが行われる。

(2)国保連合会ではサービス事業所から提出された請求書に対して点検を行うが、不備があった場合は、返戻として事業所に差し戻すことがある。

(3)福祉用具貸与における特別搬入費は保険外徴収が認められている。

(4)介護保険法が成立したのは西暦2000年である。

実技

過去問③
次の条件とサービス提供表をもとに、平成30年6月分の介護レセプトを作成しなさい。

◇利用者
氏名:佐藤 公平(サトウ コウヘイ)
性別:男
生年月日:昭和13年3月6日
被保険者番号:1003927424
給付率:9割
要介護:4
認定有効期間:平成30年6月1日~平成31年5月31日
保険者番号:167522
保険者名:東京都港区(1級地)

◇居宅介護支援事業所
事業所名称:MK訪問介護センター
事業所番号:1281375369
担当者:西野 明美
※各サービスは平成30年5月より開始されている。

◇請求事業所
1.けやき訪問福祉事業所 事業所番号1856722218
(1級地) 所在地:省略 連絡先:省略
※特定事業所加算(Ⅰ)届出

2.ひかり訪問看護ステーション 事業所番号1527492442
(1級地) 所在地:省略 連絡先:省略
※看護・介護職員連携強化加算
※サービス提供体制強化加算届出

3.くわた療養病院 事業所番号152394753
(2級地) 所在地:省略 連絡先:省略
※送迎加算
※サービス提供体制強化加算(Ⅱ)届出
※介護職員処遇改善加算(Ⅰ)届出
※平成30年6月20日から入所、6月30日退所
※利用者負担段階:第2段階

 

試験対策のポイント

学科

ケアクラーク技能認定試験は、出題範囲はやや広いですが、テキストの持ち込みはOKなので暗記する必要はありません。

テスト前に、

「大事なポイントはどこなのか?」

「テキストのどこに何が書かれているのか?」

という部分を確実に抑えておけば、本番で焦ることもないはずです。

ただし、本屋には試験対策用のテキストや問題集は一切売られていないので、独学でチャレンジする方はかなり苦戦すると思います。

私も、介護事務管理士の試験を受けたときは「ユーキャン」の通信講座を2ヶ月ほど受講しました。

トータル3万円くらいかかりましたが、事前に友人から、

「介護保険制度は、全く予備知識がないとキツイよ!」

というアドバイスを聞いていたので、結果的に講座を受講して本当に良かったなぁと思っています。

ちなみに、ケアクラークは『ニチイ』の対応講座です。もし本気で合格を目指すなら、受講を視野に入れて検討してみてはいかがでしょうか。

必要なテキストや問題集などは全部配られるので、当日も安心して試験に臨めると思いますよ。

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実技

実技試験の対策は、大量に介護レセプトを書きまくること。

これに尽きると思います。

特に、実技試験は”時間との戦い”です。練習問題を数多くこなすことで、少しずつ作成のスピードも上がってきますので、まずは地道に過去問を解くことから始めてみてください。

いずれにせよ、何も勉強しなければ絶対に受かりません。合格率は約70%と公表されていますが、合格者の大半は経験者および専門学校や通信講座の生徒たちです。

ムダな時間やお金を使わないためにも、事前にしっかりと対策を立て、万全の状態で本番に臨みましょう。

最後に伝えたいこと

本文でも述べましたが、ケアクラークの資格を取得することで、介護事務のみならず、介護業全般の知識やスキルが身につきます。

介護事務の仕事は、介護レセプトの作成だけではありません。

例えば、施設を訪れた利用者やその家族に対して、受付やサービス案内、入所手続きの説明などを行う場面は数多くあります。

他にも、利用者さんに代わって医療機関と連絡を取り合ったり、行政に申請手続きや受給資格の確認をおこなったり・・・。ケアマネジャーのサポート役として、やるべきことはたくさんあるのです。

その際、介護保険法だけでなく、医療保険や法律に関する知識も必要になってきます。

このような知識を包括的に学べるのが、ケアクラークの資格です。

介護保険は、将来自分の親だけでなく、いずれはあなた自身にも関わってくること。今のうちに学んでおけば、決してムダになることはありません。

少しでも興味のある方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

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