介護福祉士の適性 − 向いてるのはどんな人?

介護福祉士の適性

「介護福祉士として働きたいが、果たして自分に適しているのだろうか?」

どんな仕事にも向き・不向きがあるため、適性について頭を悩ませている人も多いでしょう。

そこで当ページでは、「実際に現場で働く介護福祉士はどんな人々で、どんなタイプに向いているのか?」について詳しく解説していきます。

ページの最後に「適性診断テスト」も載せているので、これから介護福祉士を目指す方は参考にしてみてください。

それでは、一緒にみていきましょう!

現役・介護福祉士に聞きました!適性&求められる能力は?

介護福祉士に求められる資質

グラフは、現役の介護福祉士(3,549人)が答えたアンケート結果です。

  • 相手を理解する態度
  • 人間尊重の価値観
  • 介護の知識・技術
  • 仕事が好き

などが上位に入っています。現場で働くスタッフが、このような適性が必要だと感じていることがわかります。

これは厚生労働省が発表した「期待される介護福祉士像」とも、ほぼ一致しています。

・感性豊かな人間性と幅広い教養を身につけ、意志疎通をうまくおこなって介護を必要とする人との信頼関係を築くことができること。

・要介護者の状況を判断し、それに応じた介護を計画的に実施して、その結果をみずから評価できること。

・介護を必要とする人の生命や人権を尊重し、自立支援の観点から介護できること。

・他の保険医療福祉従事者等と連携し、協同して介護できること。

・資質の向上を図るために自己研鑽とともに後進の育成に努めること。

引用:厚生労働省「福祉専門職の教育課程等に関する検討会報告書

介護福祉士に向いてる人の特徴とは?

介護職の適性について理解できたかのう?

う〜ん。分かったような、分からないような…。

煮え切らない様子じゃな。もう一歩踏み込んで、具体的な説明をしていくぞよ!

適性①人と接するのが好き

まず、人と接するのが好きなほうがいいでしょう。

仕事では、介護する相手を好き嫌いでは選べません。大勢の利用者さんと付き合っていくためには、気配りができ、相手の気持ちを考えられる人が適しています。

そして、自分が受けたいと思える介護をすること。こんなに良くしてくれるスタッフがいるなら、家族や友人も「ここにお願いしたい!」と思われるサービスを目指してください。

また、利用者さんに限らず、看護師や社会福祉士など周りのスタッフと協力して仕事を進める場面も多いので、協調性は欠かせません。

そのため、常に自分が主役になって意見を主張するタイプよりも、他人を助けることに喜びを感じられる人、異なる価値観や考え方を受け入れられる人が向いています。

適性②コミュニケーション能力

仕事でもっとも大切なことは「人と人とのコミュニケーション」。

心と心のつながりから始まり、一人ひとりに寄り添った介護をすることが何よりも重要です。

利用者さんのなかには、自分の意思を上手く表現できない人もいます。その場合、相手が「なにを求めているのか?」を表情やしぐさから読み取る能力が求められます。

どんなに言葉で「大丈夫です」と言っていたとしても、肩を落として暗い表情をしていたら「大丈夫ではありません」というサイン。言語以外のコミュニケーション手段をフル動員して、相手の気持ちを汲み取らなければいけません。

ただし、仮に現時点でコミュニケーション能力に自信がなくても大丈夫。「相手を知りたい」という気持ちがあれば、実務をこなすうちに自然と身についていくでしょう。

また、コミュニケーションスキルに関しては、こちらの記事でもくわしく書いています。

介護職に必要なコミュニケーション技術の基本&コツ

2017.03.13

適性③明るい笑顔

介護職の適性として、多くのスタッフが”笑顔”をあげています。

「笑顔に勝る介護なし」と言われるほど、相手を理解して「いい笑顔」で応対することは大切です。

たとえば、暗い、活気がない、笑顔がない。あなたなら、このようなスタッフから介護してもらいたいと思いますか?

絶対にイヤですよね。

なにか別の作業をしている途中、呼び止められて用事を頼まれることもあるかもしれません。そんなときも、できる限り笑顔で、明るく、元気に対応すること心掛けましょう。

そうすることで、少しずつ利用者さんも心を開いてくれるようになります。

適性④相手を尊重する心

現場では、利用者さんと同じ目線に立ち、対等な人間関係を築くことが求められます。

介護を受ける側は、自由に身体を動かせなかったり、考える力が鈍っていたりするため、どうしても立場が弱くなりがち。介護する側に、少しでも「してあげている」という気持ちがあると、利用者さんは安心できません。

介護の仕事は、けっして人の上に立つものではなく、対等な立場で提供するものです。

メインは、あくまで介護を”受ける側”であることを忘れないでください。障害をもつ人の気持ちを深く理解することを心がけ、できるだけ本人の意思を尊重することが大切です。

適性⑤小さなサインを見逃さない観察力

現場では、利用者さんの心身の変化を冷静に観察する能力が求められます。

介護スタッフは、医師のように病気を治すことはできません。しかし、顔色や目の輝きをみて、相手の状態を把握したり、変化を感じ取ったりすることはできます。

日常のわずかな変化を見逃さなければ、病気に関わること、生活のなかで改善しなければいけないことが見えてきます。そして問題に気付いたら、介護スタッフから看護師に伝え、看護師からドクターに伝えます。

このように相手の心の声を傾聴し、”何かが違う”と感じ取れるスタッフは、今後さらに求められてくるでしょう。

適性⑥細やかな心配り

働きはじめると、「なぜ、相手は自分の言うことを聞いてくれないのか…」とアタマを抱える場面に遭遇します。

しかし、この場合、利用者さんは顔をしかめるなど、何かしらサインを送っているケースが多いです。ちゃんと向き合っていないと、それを分かってあげることさえできません。

周りからすれば小さなことでも、当事者にとっては不快に感じることは多々あります。

認知症の高齢者は、いくら重度になっても感情を持っています。快・不快はハッキリしているので、イヤなことをすれば相手は必ず拒否します。

たとえば、服を脱がすとき、耳が引っかかって痛い思いをしているのに気付いてもらえなければイヤでしょうし、メガネを外さず、グワッと服を脱がされたり、着せられたりするのもイヤでしょう。

こういった小さな出来事が、現場では案外見落としがちになるモノです。

そんなときも、細やかな心配りひとつで、高齢者は安心して介護を受けることができるのです。

適性⑦思いやりのある言葉遣い

現場での言葉遣いには、細心の注意を払わなくてはいけません。

ヒトは、ささいな一言を気にするもの。言葉の暴力・虐待にならないまでも、思うように身体を動かせない相手の気持ちを傷付けてしまうことがあります。

たとえば、「便が出てよかったですね」と言われるのと、「あら、出たわね」と言われるのでは、受け取る側にしてみれば感じ方が違います。夜中にお漏らしをしても、「あら、夜にずいぶん汗をかいちゃったのね」といえば相手は傷つかないでしょう。

言葉のチョイスは、「自分が言われたらどう感じるか?」を常に考えることが大切。もちろん、言葉そのものだけでなく、言い方によっても相手の受け取り方は変わります。

声をかける際は、柔らかい表情で、おだやかに話すように心がけましょう。

適性⑧肉体労働に耐えうる体力

介護の仕事では、体力が不可欠です。

入浴介助をはじめ、床ずれ防止の体位変換、ベッドから車イス、車イスから送迎車への移動などなど…人を抱え上げなくてはいけない場面がたくさん出てきます。

皆さんも、介護ヘルパーにとって「腰痛」が職業病であることはご存知でしょう。原因は、利用者の重たいカラダを支える仕事が多いからにほかなりません。

ただし「何でもかんでも力任せにおこなえばよいのか?」というと、そうではありません。

安全な介護をおこなうためには、科学的な根拠にもとずいた、合理的な介護技術を身につけることが大切です。

介護を一生の仕事にするなら、まるで合気道の達人のような、大きな物体を少ないパワーで動かす技術が求められます。

介護福祉士「適性診断テスト」

次の項目のなかで、自分にあてはまるものをチェックするのじゃ。

介護福祉士の適性診断テスト
チェックの数はいくつあったかな??

  • チェックの数【11〜15】
  • あなたの適性は十分です。ステキな介護福祉士になれるでしょう。

  • チェックの数【6〜10】
  • 自分に足りないものは何かを見つめ直して努力しましょう。

  • チェックの数【0〜5】
  • 自分を振り返り、もう一度よく考えてから進路を選択したほうがよさそうです。

まとめ

いかがでしたか。あなたにも、介護福祉士に必要な資質がありましたか?

本来、介護の仕事には「向いてる人」も「向いていない人」も存在しません。その振り分け自体、あまり意味のないことです。

人と触れ合うことが好きならば、あなたにも十分な素質がそなわっています。介護福祉士だから、いつもニコニコしていなければならない、穏やかでいなければならない、なんてことはありません。

十人十色。好きなことも、育ってきた環境も、価値観も、みんな違います。

介護福祉士のなかにも、スポーツ好きで、イベント好きなアクティブな人もいれば、逆に静かに読書するのが好きで、にぎやかな場所が苦手な人だっています。

ひとりとして同じ人間は存在しないし、どんな世界にも完璧な人はいません。

もし足りないところがあっても、仕事をしながら成長していけば大丈夫。「人の世話をすることで自分も豊かになれる」という心のベースさえあれば、いくらでもスキルは身についていきます。

ぜひ、あなたも自分の持ち味を活かした介護福祉士を目指してみてください。