介護福祉士の仕事内容とは?

介護福祉士の仕事風景

介護は「人」と「人」をつなぐ魅力的な仕事なんですよ!

介護福祉士がどんな仕事をしているのか、ご存知でしょうか?

世間では「きつい」「汚い」「危険」、いわゆる3Kの仕事と言われていますが、ホントにそうなのでしょうか?

たしかに、大変なことに違いはありません。しかし、それ以上に、たくさんの人と出会い、ぬくもりを身近に感じられる素晴らしい仕事です。

利用者さんに笑顔が増え、明るくなった表情をみていると、「この仕事に就いてよかったな」「人の役に立っているんだな」という喜びを実感できます。

当記事では、介護福祉士がどんな職場で、どのように考え、どんな仕事をしているのか、といった部分を掘り下げて解説していきます。

それでは、一緒にみていきましょう!

介護福祉士とは?

社会には高齢者や障害者など、何かしらの理由があって、通常の生活を送ることが困難な人たちがいます。

介護福祉士の役割は、そういった人々に寄り添い、持てる力を引き出し、日常生活をサポートすることです。

たとえば、日本には「寝たきり」の高齢者がとても多いといわれています。

「寝たきり」は「寝かせきり」から生まれるもので、人間は持っている機能を使わずにいると、その機能はどんどんと低下してしまいます。

そのような悪循環を防ぐために、利用者を寝かせきりにさせない。医学的な根拠に基づいた適切な援助をおこなうことが、介護福祉士の仕事になります。

日本では、65歳以上の高齢者の割合が人口の25%を突破して「超高齢社会」に突入しました。2025年には高齢者の割合が約30%、2060年には約40%に達する見込みです。

介護を必要とする人は年々増えており、介護福祉士はよりいっそう社会から求められる存在になっています。

介護福祉士の主な仕事内容とは?

介護福祉士の仕事は、大き「身体介護」「生活援助」「相談・助言・指導」の3つにわけられます。

①身体介護

身体介護は、基本中の基本!
まず、現場ではしっかり身体介護ができることが必須条件です。

身体に直接触れておこなう介助のこと。

多くの人が介護職と聞いて、最初に思い浮かべるだろう、日常生活のお世話をする仕事です。

高齢者や障害者は、わたし達が当たり前のようにおこなっている「食べる・歩く・服を着る」といった動作を、一人で自由におこなうことができません。そこで、第三者である介護福祉士のサポートが必要になります。

具体的には、食事やトイレの介助をはじめ、入浴・体位変換・衣服の着脱・車イスの移動介助などをおこないます。

②生活援助

訪問介護のメイン業務で、
「家事援助」と呼ばれることもあります!

利用者さんの生活の「安心」「安静」「豊かさ」を支える重要な仕事です。

具体的には、食事作り・洗濯・掃除・整理整頓、そして食料品や日用品の買いものなどを代わりにおこないます。

また、生活援助は身の回りのお世話をするだけではありません。

心身の健康状態はもちろん、訪問介護の場合には「不要なモノを買わされていないか?」「不審な業者が出入りしていないか?」「これまでと部屋の状況が変わっていないか?」といった部分を細かくチェックすることも大切です。

もし、異変がある場合は、ささいなことでも担当のケアマネジャーなどに相談しましょう。

③相談・助言・指導

指導といっても、自分の価値観を一方的に押しつけてはいけません!
人それぞれ考え方や生活観が違いますからね。

介護関係の相談に乗るのは、介護福祉士の大切な役割のひとつ。

利用者さんだけでなく、日ごろ介護にあたっている家族の相談にも乗り、福祉サービスや介護用品を紹介したり、介護方法を指導したりします。

利用者や家族は要介護状態のなか、さまざまな不安や悩みを抱えています。しっかり相手の気持ちを受けとめ、専門知識に基づいた適切なアドバイスが求められます。

そのほかの仕事内容

介護福祉士は「身体介護」「生活援助」「相談・助言」以外にも、幅広い内容の仕事をこなしています。

健康管理

介護ではマメな「声かけ」が大事!
声かけをしたら、相手の目を優しくとらえて確認をとりましょう。

一般的に、介護の必要な人は何らかの病気を抱えているケースが大半です。

そのため、排泄や食事など、日々の介助業務の中で「異変がないか?」をチェックする必要があります。

具体的には、顔色の観察・せきの有無・食欲チェック・排泄チェック・体温や脈拍の測定・病院への付き添い・水分補給・室温管理などをおこないます。

もし異変を察知した場合は、すぐに看護師や保健師といった医療スタッフ、もしくは医師に報告します。

レクリエーション活動

レクリエーションは生活のスパイス!
いいアイデアを出して、利用者の生活をマンネリになんてさせません!

「散歩する」「行事に参加する」「趣味を楽しむ」「旅行する」といった活動を通して、豊かな生活が送れるように援助するのがレクリエーション活動。

訪問介護であれば、家に閉じこもりがちの高齢者も少なくありません。人と接する機会を増やしたり、外出に付き添ったりすることで、気晴らしやストレス解消にもつながります。

また、施設であれば、日頃みんなで楽しめるゲームから年中行事まで…さまざまな催しを考えることも大切な仕事です。

ミーティング

困ったときは、周りのスタッフと意見交換するのが一番。
解決策はたくさん出てくるし、嬉しい出来事もみんなで喜べますよ!

同職種、異職種にかかわらず、職場内で利用者さんの様子を報告しあったり、共有したりすることはとても重要。

定期的に集まり、介護計画や介護記録をチェックすることで、改めて気付くこともたくさんありますからね。

より良い介護をおこなうためには、行き当たりばったりでは絶対に上手くいきません。

介護はチームケアです。ご家族や介護職以外の専門スタッフと連携し、「ベストな支援」をおこなっていく必要があるのです。

働く施設によって仕事の種類は違う?

介護福祉士といっても、職場や事業内容によってさまざまな働き方があります。

介護福祉士の職場は、大きくわけると次のようになります。

①高齢者施設
②障害者施設
③その他の社会福祉施設

仕事場のメインは、おもに身体や精神の障害で日常生活に支障をきたしている「高齢者」「障害者」向けの施設やサービスです。

職場はさらに、訪問系・通所系・短期入所系・施設系・居住系・複合系の6種類にわけられます。業務内容や勤務体制は、施設によって共通する部分もあれば、異なる部分もあります。

施設ごとの働き方の違いについては、こちらの記事でくわしく解説しています。あわせて参考にしてみてください。

介護福祉士の職場の種類にはどんなものがある?

2017.02.26

仕事できついのはどんなこと?

介護の仕事は「してあげる」という気持ちでは続けられません。
むしろ「色んなことを教えてくれている」と考えると、人間的にも大きく成長できますよ!

自分より大きな身体の利用者さんを抱え上げたり、排泄介助をしたり、入れ歯を掃除したり…。

身内でもためらうような仕事をたくさん任されるのが、介護の大変なところ。

その中でも、とくに「排泄介助(トイレ)」はプロになるための第一関門といえるでしょう。

便は、その人の健康状態を正確にあらわす指標になります。「便がどのくらい?どんな状態で出ているのか?」を知ることは、とても重要です。

しかし、身体的に不自由なく、みずからトイレに行ける人の便をチェックするならまだしも、「トイレに行くのが危うい方」「寝たきりの方」を介助する大変さは尋常ではありません。

「これは無理だ。介護の仕事は続けられないかもしれない…」と多くの人がブチ当たる壁ではないでしょうか。

わたしが介護の仕事を始めたころ、先輩から「3日我慢しろ、そうすれば3週間は我慢できる。3週間我慢できたら、今度は3ヶ月我慢できる。そして3ヶ月我慢できたなら、3年我慢できる。」とアドバイスをもらいました。

最初はなかなか慣れなくて、一時的にハンバーグやカレーを食べられなくなくなったことを覚えています(笑)

でも今では「人間として当たり前のこと」と悟り、その当たり前を受け入れられるようになりました。

誰だって最初は吐き気がすると思います。はじめから「排泄介助」が平気という人に出会ったことがありません。

しかし、吐き気をガマンしながら、それでも「私はこの仕事を続けるんだ!」という強い気持ちで臨んでいれば、だんだんと出来るようになってくるものです。

医師や看護師が、どんなに「大量の出血」をみても平然と仕事をこなす事と変わりません。

最初のうちは、平常心で対処している自分をイメージすることは難しいかもしれませんが、その時期を乗り越えてこそ「本物のプロ」と呼べるのではないでしょうか。

仕事のやりがいはどんなこと?

現場で利用者さんといちばん長く接し、いちばんに理解しているのは、ほかの誰でもない介護職なんですよ!

①「ありがとう」と感謝される

高齢者には、自分の気持ちをストレートに伝える人が多いです。

嫌なときは「イヤ!」という感情をぶつけてきますし、ときには「帰れ!」と怒鳴られることだってあります。

また、自宅に行くと「寂しいと泣きだす人」「お嫁さんの愚痴をこぼす人」。ゴハンを食べたことを忘れて、「ゴハンを食べさせないの?」と怒り出す人…さまざまな利用者さんがいるので大変です。

しかし、そんな苦労のぶん「ありがとう。あんたが来てくれるだけで嬉しいんだよ」「ありがとう。来てくれて助かった。今度は月曜日だね、待ってるよ!」と言われたときの言葉の重みは格別。

うれし過ぎて、涙がこぼれそうになります。

わたしたちが、普段使っている「ありがとう」とはまったく違う。何物にも代えがたい充実感を得られる瞬間です。

利用者さんに心の底から感謝してもらえたとき、「介護の仕事をしていて本当に良かったなぁ」と実感します。

②日々小さな喜びを感じられる

介護職の特権は、利用者さんに寄り添い、ともに時間を過ごせることです。

毎日接している中で、利用者さんが心から笑って輝く瞬間、お互いの心が通じ合う瞬間がたびたび訪れます。

たとえば、認知症の人の場合、何度も伝えているのに「アンタ誰?」という顔をされることがあります。そんな人に「知っているよ。◯◯さんだろう」と名前を覚えてもらえると、とても嬉しいんです。

たしかに、一つ一つはほんの小さな出来事かもしれません。

ただ、自分が人の役に立ち感謝される。そんな喜びに出会える仕事は、世の中にそう多くはないでしょう。

そういった小さな喜びの積み重ねが、介護の魅力であり、やりがいになるのです。

③たくさんの出会いに恵まれる

いろいろな人と出会い、ぬくもりを身近に感じることができる点も、介護職をやめられない理由の一つです。

介護の現場では、人生経験が豊富なさまざまな価値観を持った人々に知り合えます。

平和な日本で育った私たち世代には、戦争の体験者から昔の話を聞いたり、まったく違った世界観を教えてもらったりすることは、とても新鮮に感じられます。

多様な人間性に触れることで、自分自身の成長を感じられるという人も少なくありません。

また、利用者の大半はお年寄りですから、年齢的にみれば私たちは子どもや孫のような存在。そういった意味でも、可愛がってもらえるのかもしれませんね。

まとめ

いかがでしたか。

介護は人に寄り添った、想いやりに溢れた仕事だということをご理解いただけたでしょうか?

利用者さんには、普段あまり人と接する機会がなかったり、家にやってくる人がほとんどいなかったりするケースも多いです。そういった状況のなか、仕事でお会いすると、パッと表情が明るくなるのがハッキリとわかります。

それはもう「本当にわたしを待っててくれた!」という感じがヒシヒシと伝わってきて、こちらまで嬉しくなってしまいます。

みなさんもご存知のとおり、いま介護業界は深刻な人手不足に悩まされています。どこの施設も、介護の専門知識とスキルを習得した人材を”ノドから手が出る”ほど欲しがっている状況です。

もし当記事をお読みいただき、介護の仕事に少しでも興味を持たれたならば、ぜひ資格の取得を検討してみてください。

資格についてはこちらの記事でくわしく解説していますので、あわせて参考にしてくださいね。

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