実務者研修とは?

ホームヘルパー

実務者研修に興味はあるけれど、具体的なことがよく分からない…。

そんな方も多いのではないでしょうか?

  • どんな研修内容なの?
  • 費用や期間はどれくらいかかるの?
  • 初任者研修と一体どこが違うの?
  • お得に受講する方法はあるの?

当ページでは、そんな疑問をひとつずつ解決していきます。とくに受講を検討中の方は、参考にしてみてください。

それでは、一緒にみていきましょう!

実務者研修とは?

2013年度にスタートした実務者研修。以前の「介護職員基礎研修」または「ホームヘルパー1級」にあたります。

介護のキャリアアップ

介護の実践的な知識とスキルを身につけることを目的とした研修です。

厳密にいえば、研修なので正式な「資格」とは呼べませんが、厚生労働大臣が指定する養成施設で実施されており、公的な制度であることに違いはありません。

実務者研修を修了すると、介護について一定レベルの知識やスキルがあるとみなされます。さらに3年の実務経験があれば、介護福祉士国家試験の受験資格も得られます。

介護福祉士を目指すなら、早めに受講しておくとよいでしょう。

実務者研修を受講するメリット

介護福祉士国家試験の受験資格を満たせるだけでなく、以下のようなメリットもあるぞい。

①医療行為が身につく

実務者研修を受講すると、現場で「たん吸引」「経管栄養」などの医療行為ができるようになります。

たん吸引は、気道や気管内につまった”たん”を吸引器具を使って体外へ排出すること。経管栄養は、鼻や腹に開けた穴から胃にチューブを通し、栄養を送りこむ栄養補給法です。

研修では、リアルなシミュレーターを使いながら、適切な方法を学ぶことができます。

②サービス提供責任者になれる

実務者研修を修了すると、同時にサービス提供責任者になれます。

サービス提供責任者は「サ責」とも呼ばれ、ヘルパーや介護職員を統括する責任者です。

そして介護施設では、介護福祉士または実務者研修を修了した「サービス提供責任者」が在籍していないと、介護報酬(売上)が10%マイナスになってしまいます。

これは経営者サイドからすれば、なんとしてでも避けたいところ。ですが現状、サービス提供責任者の数は圧倒的に足りていません。

そのため、現場では実務者研修の修了者が強く求められており、就・転職する際も、無資格者よりも圧倒的に優遇されているのです。

③給料UPが見込める

厚生労働省「平成28年度 介護従事者処遇状況等調査結果」のデータをもとに、資格別の給与額をまとめてみました!

正社員のケース

資格 平均月収 勤続年数
 資格なし 255,220円 4.3年
 初任者研修 273,970円 6.4年
 実務者研修 285,310円 7.3年
 ケアマネジャー 338,440円 10.9年
 介護福祉士 302,250円 8.1年

アルバイトのケース

資格 平均時給 勤続年数
 資格なし 1,104円 4.3年
 初任者研修 1,260円 5.5年
 実務者研修 1,273円 5.1年
 ケアマネジャー 1,470円 9年
 介護福祉士 1,317円 7.2年

無資格者との比較

初任者研修 月収 1.9万円 アップ
年収 23万円 アップ
実務者研修 月収 3万円 アップ 
年収 36万円 アップ
ケアマネジャー 月収 8.3万円 アップ 
年収 100万円 アップ 
介護福祉士 月収 4.7万円 アップ 
年収 56.4万円 アップ

表をみても分かるとおり、有資格者の給料は無資格者に比べて高くなっています。

介護業界において、実務者研修はキャリアップの土台ともいえる資格。3年の実務経験があれば、介護福祉士を目指すこともできます。

誰でも受講可能で、修了試験などもありません。ぜひ、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

実務者研修のカリキュラム内容

 通学/研修  必須(夜間・通信による履修可)
 受講資格  不要(誰でも受講可)
受講時間 450時間
受講期間 3ヶ月〜
 認定試験  なし

厚生労働大臣が指定する養成施設で、450時間の研修を受講する必要があります。

学習方法は以下の2つです。

  • 完全通学型
  • 通信+通学型

カリキュラムの8割以上は通信講座でも学べますが、「介護過程Ⅲ」「医療的ケア」については通学が必須。ただし、土日や夜間制のスクールも豊富にあるので、社会人だからといって諦める必要は全くありません。

仕事を続けながらでも、ムリなく受講できる体制が整っています。

免除科目について

保有している資格や過去に受講した研修に応じて、科目の一部が免除されます。人によっては、受講時間を大幅にカットできます。

実務者研修の免除科目

受講費用の比較

受講費用はあくまで一例じゃ。「どのスクールで受けるのか?」によっても費用は大きく変わってくるぞい。

保有資格 受講費用
 資格なし 約21万円
 ヘルパー2級または初任者研修 約19万円
 ヘルパー1級 約7万円
 介護職員基礎研修  約5万円

保有する資格によって受講料が異なります。これは単純に、受講すべき科目が少なくなるためです。

ただ1つ注意しなければいけないのは、受講するスクールによっても料金が変わる点です。代表的なスクールに「三幸福祉カレッジ」や「ニチイ」などがありますが、それぞれ料金設定がまったく異なります。

キャンペーン時期によっては、10万円以上の差がでるなんてこともザラです。

では「10万円に見合った分だけ内容が充実しているのか?」といえば、そんなことはありません。

実務者研修の場合、講座を開講しているスクールはすべて厚労省の厳しい基準をクリアしていますから、カリキュラム内容はほとんど変わりません。

どこで受けても一緒です。

そのため、できるだけ安いところで受講したほうがお得になります。損することがないよう、事前に各スクールのパンフレットを取り寄せ、料金を比較したうえで申込みましょう。

実務者研修と初任者研修の違いとは?

「介護の資格にチャレンジしよう!」と思い立った際、最初に候補にあがるのが初任者研修と実務者研修です。

初任者研修は、旧ホームヘルパー2級に相当し、介護の基本的な知識やスキルを身につけることができます。一方、実務者研修は、旧ホームヘルパー1級に相当し、初任者研修の上位資格にあたります。

すでに、ヘルパー2級や初任者研修を取得した人であれば、迷わず実務者研修を受講すればよいでしょう。

しかし、まだなにも資格を持っていない場合、一体どちらを選べばよいのでしょうか?

結論からお伝えすると、迷ったら実務者研修にしておけば間違いないと思います。実際、わたし自身も初任者研修は受けませんでした。

その理由として、当時の勤務先にサービス提供責任者がいなかったことがあげられます。このままいくと、減算の対象になってしまう状況でした。

実務者研修を受講して、サービス提供責任者になるという選択肢が自然にでていましたね。

とはいえ、場合によっては初任者研修からスタートしたほうが良い人もいるかもしれません。一人ひとりの立場や状況を把握しているわけではないので、一概にどちらが良いと断言することは難しいです。

以下で、それぞれのメリットについて紹介しているので、受講目的に合わせて選んでみてください。

初任者研修を受講するメリット

初任者研修は、介護業界の入り口にあたる資格です!

  初任者研研修 実務者研修
 費用  6〜10万  約20万
 学習時間  130時間  450時間
 学習期間  1ヶ月〜  3ヶ月〜

初任者研修なら最短 1ヶ月の修了も可能ですが、実務者研修ではどんなに急いでも 3ヶ月はかかってしまいます。

また費用面でも、実務者研修を受講すると 2倍以上も高くなります。

つまり、初任者研修のほうが短い期間で手軽に履修できるメリットがあるのです。

カリキュラムも、初心者向けの基礎的な内容が中心です。家族や身内の世話をするために勉強する人、いずれ介護の仕事に就きたいと考えている人にとって最適な研修といえるでしょう。

  • 介護に興味はあるけれど、いきなりは不安だ
  • 初心者なので、基礎から丁寧に教わりたい

このような方は、まずは初任者研修から受講してみることをオススメします。

実務者研修を受講するメリット

スキルアップを目指すなら、実務者研修のほうが最適じゃ。

実務者研修では、現場で役立つ知識がたくさん学べ、利用者によりよいサービスを提供するためのスキルが身につきます。

また、介護福祉士国家試験の受験資格が得られ、サービス提供責任者になることもできます。まさに、一石二鳥の研修といえるでしょう。

そのぶん受講期間は長めです。とはいえ、カリキュラムの8割以上は通信講座で学べますし、夜間や土日の講座も豊富にあるので働きながらでも十分に習得できます。

  • 介護業界で長く活躍したい人
  • 将来的に介護福祉士を目指す人
  • サービス提供者になりたい人
  • 給与アップ、キャリアップを狙う人
  • 介護スキルを磨きたい人

このような方は、迷わず実務者研修を受講することをオススメします。

まとめ

いかがでしたか?

実務者研修を受講することで、さまざまなメリットがあることをご理解いただけたでしょうか。

わたし自身も、数年前に実務者研修を修了しましたが、当時勉強したことは毎日の業務のなかで活かされています。

介護サービスの全体像が把握でき、みずからの役割を意識して仕事に取り組めるようになりました。そしてなにより、自分に自信を持って日々の業務をこなせるようになったことがイチバンの収穫でした。

特にこれから介護福祉士を目指すなら、実務者研修は必須です。ぜひ、みなさんも早めの受講を検討してみてください。